生理痛がひどい場合は子宮内膜症かもしれません

腹痛や腰痛など、生理痛は多くの女性にあるものです。しかし、日常生活が困難なほど痛みがひどい場合、それは子宮内膜症かもしれません。

生理痛ってどんなもの？

生理が始まる前から生理中にかけて、腰やお腹に鈍い痛みや重さが襲ってくることがあり、これを生理痛と言います。
人によって症状が全くない人と重い人が居て、個人差がとても大きなものです。生理の時の経血は、妊娠した時に受精卵が着床するための子宮内膜が剥がれたものです。

子宮内膜を効率よく剥がすためにプロスタグランジンというものが分泌されているのですが、プロスタグランジンには痛みを感じさせる作用と炎症を引き起こす作用があります。

過剰に分泌されることで腹痛や腰痛、頭痛といった痛みの症状が現れるのです。しかし、日常生活に支障をきたすほどのひどい痛みの生理痛はあまりないと言われています。

子宮内膜症との違いは？

子宮内膜症は、本来なら子宮の中に出来るはずの子宮内膜が卵巣などの子宮以外のところに出来てしまう症状のことです。

生理の時に子宮内膜が剥がれるのですが、経血のように膣から出ることが出来ないため体内に残り、日常生活が出来ないほどのひどい痛みが生じてしまうのです。
症状が重い場合には寝込んでしまったり、救急車で運ばれるような人もいます。

また、生理痛と違い子宮内膜症は痛みがだんだんひどくなるという特徴があります。生理の期間が長い月経過多や生理の後もずっと痛みが続いたり、排便や性交の時にも痛みを感じる人が多いのも子宮内膜症の特徴です。

治療は出来るの？

子宮内膜症はそのまま放っておくと卵巣や卵管などの癒着が起こってしまい、不妊の原因になってしまうことがあります。

ひどい痛みを我慢せずに、病院で治療を受けるようにしましょう。
妊娠を望まない場合はピルを服用することにより子宮内膜が厚くするのを防ぐという治療方法で症状が改善することがあります。

ピルを飲んでいる場合には症状の進行は止まりますが、妊娠することが出来ません。妊娠を希望する場合にはピルの服用をやめるため、症状が進行してしまう場合があります。子宮内膜症の症状が進行している場合には、開腹手術が行われます。
子宮内膜症の患部や状態により手術の内容は変わってきます。遺伝的な要素もあると言われているため、予防方法は明確なものがないのが実情です。

バランスの取れた食事やストレスをためない、適度な運動などで症状の進行を防ぐことが出来ると言われています。再発しやすいとも言われていますので、子宮内膜症だと診断された人は、定期的な検査を受けるようにしましょう。