PMSの症状が改善できる薬ってどんなもの？

PMSとは月経前症候群の略称です。月経前にホルモン量の急激な変化により、身体的症状、精神的症状が引き起こされます。

　これは多くの女性の悩みの種となっていますが、果たしてこのPMSを改善するためにはどのような治療が行われるのでしょうか。ここではPMSで悩む女性に使用される薬に関して解説します。

PMSの概要

このPMSでは身体的症状と精神的症状の両方が現れることがあります。

身体的症状としては、頭痛、肩こり、腰痛、乳房の張り、食欲不振、めまいなどが挙げられます。

また精神的症状としては、イライラや気分の落ち込みなどが起こることがあります。

これらPMSの症状は月経周期による女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンの量の急激な変化によって引き起こされると言われています。こういった症状があまりにもひどい場合には婦人科等で治療を受ける場合があります。

PMSに対するピルの使用

PMSの症状の改善にはまずピルが使用されることがあります。

これは薬によって人工的に女性ホルモンの変化を生み出し月経周期のような波を作り出す治療法です。

しかしピルを使用した場合にはPMSで悩む女性のホルモン量の変化の波より波が少なくなり、よりホルモン量の安定して状態を作り出すのです。これによって生理症状も緩和されることが多く、多くの女性がこの治療を受けています。

ただピルを服用すると血栓塞栓症が起こるリスクが高まってしまいます。よって喫煙習慣がある方、中年以降の方にはあまりお勧めできる治療法ではありません。若年者中心に行うようにしましょう。

PMSの対症療法に使用される薬

PMSの症状改善のためには対症療法に使用する薬も不可欠です。例えば、頭痛がひどい場合にはロキソニン（ロキソプロフェンナトリウム）などNSAIDsが使用されることが多いです。

　ただし、NSAIDsは胃に負担をかけやすいため、PMSの胃腸症状を悪化させることがあるので、胃に負担がかからないようになるべく食後に服用するようにしましょう。

また乳房が張る場合にはブロモクリプチンという抗プロラクチン作用のある薬が使用されることもあります。

さらにデパスなどベンゾジアゼピン系薬剤という精神安定剤が精神的症状に対して使用されることもあります。これは筋弛緩作用があり、肩こりや腰痛にも効果を示す場合があります。ただ眠気が出やすいので飲み初めは特に車の運転や高所等での危険な作業は注意して行うようにしましょう。