体内組織バランスがが崩れるとPMSがおこりやすくなる

PMSだと思っていた症状が、実際は別の病気であったということがあります。体の調子が普段とずいぶんちがうなと感じたら婦人科だけではなく内科にもかかることをおすすめします。

PMSに似た症状の病気

PMSに似た症状で障害を起こしている人もいます。
そのひとつが「甲状腺機能障害」です。

甲状腺の主な機能は代謝や体温調節を正常にすることで、生理や新陳代謝、気分の落ち込み、免疫システムの異常など体の大切な機能に関係しています。

ブローダ・バーンズ医学博士が生理トラブルのある女性143人にテストしたところ、そのうちの85％の女性に甲状腺機能が弱っていることを発見しています。

甲状腺機能の不全は以前からPMSと結びつけて考えて考えられてきましたが、甲状腺の機能がうまくいかないと手足や全身に冷えを感じるのが甲状腺機能低下のもっとも一般的な症状のひとつです。甲状腺機能が低下すると気力がなくなりうつ傾向になる人もいます。

甲状腺機能どうなっているのか調べるのは血液検査でできますが、なぜそうなったのか原因はわかりません。

「甲状腺のことが心配」という人は自分でできることがあります。
朝おきてすぐに脇の下で体温を測ってみてください。

何日間か体温を記録し36、3度以下であれば甲状腺機能が低下し新陳代謝がうまくいかず、体温が低くなっていることがあります。

体温測定のとき注意する点は、排卵期や生理前は体温の変化があるので月経周期の2日目からはじめるようにします。
PMSに悩む女性にはこのように甲状腺の病気がひそんでいたり、カンジタ菌のよりPMSの症状を悪化させることがあります。

カンジタ菌とは

カンジタ菌とは悪玉菌群の一種で、善玉菌と同様に人の体内に存在します。健康な人は菌の数を抑えることが自然にできますが免疫が弱ると体にさまざまな症状を引き起こします。

カンジタ菌に特に女性がかかりやすいのは、女性は比較的男性より泌尿器系疾患や膣感染症にかかりやすい為、抗生物質を服用する機会が多いのです。

カンジタ菌にかかると医師からテトラサイクリンとよばれる抗生物質を処方されることがありますが、これは病原菌と一緒にカンジタ菌を抑え込む善玉細菌まで殺してしまいます。

また女性ホルモンであるプロゲステロンはカンジタ菌の増加を促す性質をもっています。

カンジタの症状とPMS

カンジタ菌は糖分を栄養とします。そのためカンジタ菌に感染すると疲労しやすくなったり、空腹時に感情的になったりします。

このとき甘いものを食べると一時的に気分が安定しますが、これはカンジタに糖分がいきわたるからです。

カンジタが消滅するときに多くの毒素を体内に出します。
毒素が体の中に広がると身体的には偏頭痛や腸の不快感など、精神面ではイライラや疲労、うつ状態などの症状を引き起こすこともあります。

PMSとカンジタの症状が似ているため、この二つが間違われることが多いので気をつけなければなりません。

PMSで苦しむ女性が生理がはじまり２、３日経過してもまだPMSの症状に苦しんでいたり、生理中にぶりかえすならカンジタの症状をうたがってみる必要があります。

抗生物質の服用に加えて月経周期の後半に多くの糖分をとることがある人はカンジタ症にかかっている可能性を考えたほうがよいです。

カンジタに負けない体つくり

ビタミンと乳酸菌はカンジタをやっつけるのに役に立ちます。

ヨーグルトを食べて乳酸菌を増やすことができますが、必ず無糖のヨーグルトを選んでください。

糖分はカンジタの栄養分にもなりますし、人工甘味料はPMSに関係しているセロトニンの分泌を抑えてしまいます。